救命病棟24時

東京を直下型大地震が襲うという設定の今回のクール。
今までの実績がないとこういうテーマは難しいだろな。
さすがは救命病棟24時
今までの放送で、割と医療をメインに描かれてきたし、コミカルなシーンはあってもユーモアの域は越えてない。
地震を描いた医療系ドラマといえば「きらきらひかる」で、鈴木京香扮する監察医の妹篠原涼子が、神戸の震災で娘とはぐれ云々というのがあったが、あれもユーモアはあっても死からその人の生きた声を聞くという、生きる/死ぬということを真摯に見つめたドラマだったような気がする。まさに上野正彦先生の「死体は語る」だ。(というか原作だったような)
今回は初回ということもあって、全キャストの紹介がてらフラッシュのようにぱらぱらと変る。柱が変る。でも無駄がない。遊びも大泉洋のとこだけか。でも必要なユーモア。ずっとシリアスだと見ているほうも疲れる。シリアス見たけりゃ本当の○○病院24時でも見ればいい。これはドラマだ。フィクションだ。
平田満扮する町医者一家はその家庭の事情や息子たち(川岡大次郎小栗旬)の葛藤を、その町医者に勤務するベテランナース(?)深浦加奈子は40代ナースの夢、myマンションの購入へこぎつけたらしい。そして小学校保健師京野ことみ。正看護師免許取得後に受験資格が与えられる保健師だから、深浦も、京野も、この緊急事態に際して東都中央病院救急センターへナースとして集合をかけられるのだろう。
救急医療に限らず、医療には医師だけでなくナースも必要だ。いや、医者の倍は必要なんじゃないかとさえ思う。
今一つ絡みかたが読めないのが代議士(?)仲山トオル・渡辺典子夫婦だ。子供が京野ことみの学校の生徒みたいだから、子供関係か?
それにいらないやつが一人いた。
石黒賢。あいつ、なんでよく特別出演するんだ?よく出てくるよな、いろんなドラマによ。嫌いなんだよな。毛深くて。
そんなことはさておき、現代医療は急な、大きな衝撃に弱い。電気がなければ治療のほとんどが滞る。診断さえも機械頼りなのが現状なんではないか?
最近の病院は酸素もなんも集中管理されているから、そこがアウトするとたちまちオールアウト。もちろん緊急電源も確保されてはいるし、そういった災害に対する準備はされてはいる。だが問題はそういったものを実際に動かしたりはそうそうしないということだ。災害訓練にしても細かいことはそうはやらないところが多いんじゃないか?
阪神淡路大震災においてその教訓を得たはずだが、本当に得たのか?
私は今日のこのドラマで背筋が寒くなるのを感じた。散らばった処置室の中で必要なものを探すだけでもテンばるのは必至だ。
その日のために私ができることは、とにかくものが倒れないようにすること。逃げ道を確保すること。患者を安全に運び出す、あるいは治療の補助ができるようとにかくけがをしないこと。それくらいだ。
いいよな、医者とナースはさ。
私らなんて、電源落ちたらアウトだしな。あ〜あ。
せめて外科系の病院に勤め直そうかな〜。はう〜

なんにせよ、ドラマとしても、医療としても、期待してます。進藤先生。