救命病棟24時

今回は楓(松嶋菜々子)が婚約者(石黒賢)に、Drの仕事を一時停止して会いに行くのか、(京野ことみ)が養護教諭(資格的には保健師)になった理由と今後看護師として復帰するのか、震災に際して家族のもとへ帰ったスタッフ、葉月(MEGUMI)、Dr日比谷(小市慢太郎)の行動を描く。
にも関わらず、河野和也(小栗 旬)のDr.日比谷(小市慢太郎)に対する台詞「いたくているんじゃねえよ」と看護師の『楓じゃないとだめなんだ」という台詞が効いてた。
望の止むに止まれぬ行動、小児の患者のネブライザーに薬剤を入れ吸わせるという医療行為。一見不審に見える行動だがきちんとした医療行為だ。ただこのHPの職員ではないので本来ならば問題だが、このドラマは緊急事態をベースにしたものなので気にしないことにしよう。実際、Drが不在の病棟、場面でのこういった看護師の機転は本当に本当に患者を救っているのだ(もちろんそういう状況を考慮しての指示は事前に出ているはずだが)
その行為を目にしたDr進藤によって望の過去、医療ミスが露見したわけだが、過去を気に病む望に好感が持てる。
娘のおかげで人間的にならざるをえない寺泉(仲村トオル)もなんだかコミカルにさえなってきたな。
医局長にも両手で握手を求められ、「もっと食料を」と言われ「そんなことを私に求められても困ります」と声を荒げたものの「わかりました。私が取りにいきましょう、まかせてください」とまで言わせた医局長。それがの売名のスタンドプレイだとしてもいいんでないかい?これがいわゆる「やらない善よりやる偽善」なのか?
後に寺泉が救援物質をもらいに行って受けることのなる現実は厳しい。それを目の当たりにして愕然とする寺泉。今後の寺泉はどう変わるのか。どっちにもとれる。そこが面白い。
しかし、救急処置室の雰囲気の悪いこと悪いこと。家に帰ったスタッフ、帰れなかったスタッフ、ただでさえ疲労困憊なスタッフ。医局長でさえ冷静さを失っている。
進藤の「冷静になれ」という言葉で多少の空気を取り戻すが、日比谷の感じ悪さは絶品だ。この役者、ただ者じゃないな。
看護師の「わたしたちだって被災者なんです」という言葉。
初回の進藤の言葉とまったく同じなのに全く違う響きだ。
楓の婚約者(石黒賢)が行方不明なことを引き合いに出して進藤はその場の空気を覚醒させるが、日比谷はどうなんだろうな。
婚約者が搬入されてからの楓の演技、いいんじゃないか?
その場でMEGUMIが現場に復帰できたのは喜ばしかった。
河野和也(小栗旬)のため息はきっと自分も医者ならば医療に携わりたくてしたものじゃないかな。いいため息だ。
婦長と感じ悪い看護師と仲直りできた葉月、周りも優しいよな。泣けてきた。「名前で呼ばないで」もいい台詞だ。
望の「私も手伝わせて下さい」という台詞。進藤が、このHPのスタッフが言わせた言葉だ。泣けた。
医局長の進藤に対する「僕も寝ます」という台詞。いい言葉だ。

今回はスタッフ間の失われつつあった信頼を取り戻すというテーマだったんだな。とても私は面白かった。
もちろんこのドラマは理想ではありますが。

小児のショウゴくんの母親、橘ゆかりさんは、埼玉の病院に入院していることが判明。